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杜の都の朝イチBlog
| 2014/08/29（金） | 権利能力なき社団 〜委任の終了〜 司法書士 立花 宏 |
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| 権利能力（法人格）なき社団と呼ばれるものがあります。 同窓会や町内会等、法律上の人格は取得していないけれども、団体としての実質を有していて、一定の要件に該当するものが、そう呼ばれています。 こういった団体（権利能力なき社団）が、不動産を所有している場合、どういった名義で登記されるのでしょうか。 法律上の人格をもっていないため、法人名義では登記できないとされています。 そのため、権利能力なき社団が不動産を所有している場合は、�‖緝充垳朕楊承繊↓�構成員全員の共有名義のいずれかの名義とすることになります このうち、�△蓮�構成員が変更になる都度、登記が必要となり、現実的ではありません。よって、通常は�，諒�法が選択されています。 ところで、�，諒�法による場合に、代表者が変更になった時はどのような登記をするのでしょうか。この場合は、旧代表者から新代表者への移転登記をするものとされています。登記原因は、新代表者の就任日を原因日とし、年月日委任の終了を原因とするとされています。 しかし、なぜ、原因日が新代表者の就任日なのでしょうか。委任の終了が原因なのですから、前代表者の退任日が原因日のようにも思えます。 たとえば、こんな例ではどうでしょう。８月１日に旧代表者が死亡し、９月１日に新代表者が就任した。 旧代表者は８月１日死亡しました。そうすると、この時点で委任の終了原因に該当し、８月１日委任の終了とするのが正しいようにも思えます。 では、８月１日に委任が終了したとすると、旧代表者から新代表者に移転登記をすることはできるでしょうか。 新代表者が就任したのは、９月１日です。 そうすると、委任の終了したのが８月１日で、新代表者の就任が９月１日なので、８月１日から９月１日までは、旧代表者の名義でも、新代表者の名義でもなくなってしまいます。そうです。構成員全員の名義にしなければなりません。 旧代表者から新代表者への移転登記は中間省略登記となって しまうのです。 そう考えると、９月１日に新代表者が就任することにより、委任の終了を原因として新代表者名義に移転登記するほうが、権利能力なき社団としても、簡便でよいのではないでしょうか。 理屈の上でも、説明できるように思いました。 登記名義を代表者個人名義とするのは、代表者個人の所有としたのではなく、構成員全員から、登記名義を代表者個人名義とする委任を受けたと考えているからです。 本来は、委任を受けた旧代表者が死亡すると、その委任は終了します。 しかし、民法第６４５条により、委任が終了した場合も、受任者又は相続人は委任者が委任事務を処理することができるに至るまで、必要な処理をしなければならないとされています。 この規定により、旧代表者の相続人は、新代表者が就任するまで、登記名義を旧代表者名義としておく義務があるとも考えられると思います。 そして、新代表者が就任すると、新代表者名義に移転登記する義務が生じ、相続人が義務者となって、新代表者の就任日を原因日として移転登記をすることになるのだと思います。 なかなか、このあたりを解説している書籍を見つけることができず、自分なりに考えてみました。 |
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